ザ・カレッジ・ドロップアウト
アルバムのタスキのキャッチーコピーって,何でベタなんだろうと閉口させられることが多かった。ちなみに本作は「シーンを変える一枚。こう見えても。」当意即妙である。熊の着ぐるみを着た男がへたり込んで座っているジャケットを見て,誰がこの出来栄えを想像できようか。どう見たってクールとは言い難い。ところが,である。百聞は「一聴」に如かず。さすが,ジェイZのプロデュースなどを手がけただけのことはある。なかなかの策士である。
厳格な教育者口ぶりを真似たイントロでアルバムは幕を開ける。「教育者」はカニエに卒業式に子供たちが一緒に歌えるハッピーな曲を作ってくれ,と依頼するのだが,「We Don't Care」でカニエは事もあろうか,「ドラッグを売りさばいて生き延びようとも,誰に何を言われようと構うもんか」と子供たちに歌わせてしまう。実に不謹慎極まりないのだが,この曲,よく歌詞を見てみると単なるG賛歌ではない。要旨は「サラリーマンのように9 to 5 の仕事だろうが,ハスラーだろうが,人間,生きるためには他人には言えないこともしている。他人からどうこう言われようとも,まず自分でどうにかして生き延びることだ」というところか。なかなか奥が深い。しかし,エルガーの「威風堂々行進曲」(=卒業式の定番)をバックに「教育者」はカニエを罵る。この冒頭のやり取りだけでも最高だが,ジェイミー・フォックスなる女性シンガーがやや調子外れの,それでいて哀感を帯びた歌声でマーヴィン・ゲイ,ルーサー・ヴァンドロス・・・とR&Bの巨匠達を歌い上げる「Slow Jamz」,「俺たちはテロや人種差別,そして何よりも自分との戦いに明け暮れている」とシリアスに語る「Jesus Walks」など実に内容が濃い。デヴィッド・フォスター作,チャカ・カーン熱唱の「Through The Fire」を45回転の早回しでサンプリングした「Through The Wire」などヒネリの効いた大ネタ使いも絶妙で,思わずはまってしまう。
サグだの,ハスラーだのとGワールド一辺倒のHip-Hop界にあって,久々に周囲に流されない個性を感じる傑作である。
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バットマン、キャットウーマン、ペンギン、市長それぞれのキャラクターが悩み、葛藤を抱えている点がよく描かれていて物語に深みを与えている。よってアクションシーン・爆破シーンも非常に盛り上がる。バットマンシリーズでは一番感情移入できるのでは?
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セカンドシーズンも目が離せません。特にブレア とチャックのやり取り、ジェニーの反乱…。それに比べて相変わらずセリーナとダンにはイライライラ…。アーロンもどこがいいんだか。観ててムカつくのは計算どおりですか…。シーズン1ではわりと好きだったリリーさんも残念な事になってます。自己中は遺伝するのか…。おばあちゃんはステキだったけど。シーズン2も見所満載、バトルも満載、買って損はないですよ!
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作品に対して文句を言うつもりは無いが日本のこの販売方法は何とかならないものか?一枚だけ先行して販売しシーズンを二つに分けて売る。後で売れ残りを廉価盤として販売。かさばるは高いは、いいことなど一つもない。分けないと単価が高くて買ってもらえない。自ら割高なのを認めてるのに。馬鹿にした話だ。