渚にて [DVD]
東西冷戦の時代、いつ核戦争が起きてもおかしくない1950年代後期の作品です。
映画の設定は1964年の近未来。
唯一生き残った国・オーストラリアが舞台となっています。
アメリカからランダムなモールス信号が送られ続けるが、ラストは・・・。
実は、この映画観て、退屈で寝てしまいました。
子どもの時、テレビで観た時は、そうでもなかったのですが。
「この世の終わり」ということで、興味深く観ていましたが、
いま見ると、退屈に感じました。
だから、石油不足なのに、カーレースをするのは、確信犯的に、
あえて退屈な映画を作り、眠くなったところで、カーレースの場面で印象つけたと思います。
核戦争・東西冷戦への警告にしては、いまいち押しが足りなかったと思います。
説得力が欠けているような気がします。
徐々に放射能という死の影におびえる市民の描写が印象深くあり、
ラストでは安楽死するために睡眠薬を配る場面で終えます。
街は無人になり「今からでも遅くない」という言葉が印象強かったです。
渚にて
20年くらい前に初めてこの作品を聴いた時、ひどいもんだと思った。
メロディーは一本調子だし、雰囲気暗いし、とても何度も聴けんと
投げ出そうとしたのだが、この辺の曲は再結成CSNYにおけるNeil Youngの
新曲でもありそちらの方で何度も聴いたのだが、そうするとありゃ不思議。
この不気味な曲が何度も聴いている内にどんどんいい曲に聴こえ、
必然的にこのアルバムも私にとって重要なアルバムとなっていった。
無理やり明るい1、いかにも絶望的な2、暗ーい6、こちらも絶望的な8
と名曲ぞろい。上記以外もかなり曲の質は高いのだが、いかんせん
何度も聴かないとよさがわからないのがイタイ。
このアルバム好きになるとNeil Youngから離れられなくなります。
なぎさホテル
今、とても注目されている作家の自伝的な小説。
若いというだけでなく、何かどうしようもないものを抱え、
でも、自分を見つめながら過ごしていた日々。
今はない、実在したそのホテルでの数年を描いてある。
なぎさホテルという場所、支配人、そこで働く人々が
作者だけでなく、好きになる。
波の音、海の姿とともに、なんともいえない安堵感を
読んでいる間中ずっと感じることができる。
やさしい言葉で、その世界に導いてくれるのは、
とてもすごいのかなと思わされる。
ビタミンF (新潮文庫)
7編収録の直木賞受賞作。著者のあとがきを読んで思わず膝を叩いてしまった。「ビタミンF」の“F”には、Father、Friend、Familyなど各編のテーマが隠されていたのだ。目次を開いて読み終えたばかりの作品を反芻してみると、確かにそれぞれのテーマがほんのりと浮かび上がってくる。読みやすい平易な文体が今回も駆使されているが、著者はかなりの技巧派である。でも技巧派だと思わせないところがすごいと思う。作品の結末部分において、ドラスティックな大団円が待っている訳ではないが、希望の予感みたいなものが胸にすうっとやさしく染み込んでくるのだ。照れくさいけれど「人生は厳しい。だが人生は捨てたものでもない」と素直に信じることができる。
ときめきメモリアル Girl’s Side from 1st Love&2nd Season ドラマ&イメージソングアルバム~天童壬・真嶋太郎・古森拓~
ときメモGSの天童壬、真嶋太郎、古森拓の3人各々のドラマ、歌、そして1st、2ndのエンディングテーマが最初と最後に入っています。数々の感動のエンディングを彷彿させるテーマ曲はゲームの世界に連れ戻してくれます。
追加キャラ3人のドラマはエンディング後のものではなく、ゲーム途中のイベントを下敷きにした、本人のモノローグで構成されています。追加キャラゆえゲーム中では登場部分が少なかったため、ややもすれば展開に唐突なところもあったりして消化不良でしたが、ここで本人の心の葛藤やそれにまつわる日常が描かれていて、表には出ないもうひとつのストーリーを味わえます。とても楽しいです。
さらに、歌も秀逸で、キャラクターそれぞれの持ち味を出した感動的ないい曲です。さらに声優さんが皆さんお上手です。(特に谷山さんは大げさなくらい気持ちをこめて歌って下さっています(笑))
ときメモファン、特に追加キャラ3人のファンのかたに是非お勧めします。