KIDS 初回限定 『絆』 [DVD]
もっとも愛情を受けたい時期に、愛されない子供として育ったら…。また、多感な時期に、精神的にダメージを受けたら。この映画は、そんなトラウマを抱える、特殊な能力を持っているアサト(小池徹平)、タケオ(玉木宏)、シホ(栗山千明)の3人の友情の映画です。
現代のように、ケータイで結ばれているよりも、もっと強い、人を理解する能力にたけているのは、身を持って「他人の心の痛みがわかる人間」だと思います。もちろん、想像力というものもとても大事で必要ですが。それにしても、子供というものは、いつでも親を慕うものなのですね。それが、たとえ親の資格がないような人間でも。とてもせつなくて、そして、友情と、自己再生というものを押し付けがましくならないように描いている作品だと思いました。
またこの作品にハマった人は、原作ではなく、ノベライズの相田冬二さんの「KIDS」(角川文庫)を読むと、よりいっそうそれぞれのキャラクターを身近に感じる事ができると思います。シホのブログとかもでてくるし。ちゃんと小説になっているし、買って損はないですよ☆
The Book jojo’s bizarre adventure 4th another day (JUMP j BOOKS)
この小説を読んで、まず何よりも感心したのは、乙一先生のジョジョ知識の深さです。
各部の名台詞がしれっと文章に混ざっているのもそうなのですが、
それよりも私は、『仗助と億泰のクラスは違う』とか
『康一は高校の入学祝いで買ってもらったマウンテンバイクで登下校している』などの原作を詳しく読まないと知らなかったり勘違いするような部分が
しっかりと正確に書かれていることに驚きました。
仗助に関するあの伏線(?)への答え方からも乙一先生のジョジョ理解度が読み取れます。
乙一先生は本当にジョジョが好きなのだと、確信できました。
内容としてはオリジナルキャラの描写が半分ぐらいを占めていますが、
この作品が、キャラと舞台を借りてはいるものも『著者=乙一』のオリジナルストーリーの小説であることと、
やはり他の人物が原作のキャラを書きすぎるとどうしても違和感が生じてきてしまうことが予想されるので、これぐらいのバランスがちょうどいいのではないかと私は思います。
この小説は、原作への理解と敬意が込められた、しっかりとした『ジョジョ』であると同時に、
はっきりと、小説家・乙一の作品でもあります。
ストーリーは申し分無かったです。
ジョジョが好きなら、買って損は無いと思います。
The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day
全体的に評価が低いですね。私はプロの仕事だなあと感心しました。
人気作品のノベライズという前提で評価してみました。
JOJOの二次創作物という前提で、読者の視点から納得する点というのを、あえて定義すると。
・荒木の作風の模倣ではない。(人が荒木の作風を表面的に真似しても、ファンから見ると滑稽に見えるだけ。)
・独自のアイディアではあるが、JOJO世界の設定がないと実現できない。
私的には、この2つですね。そこが単に原作者が作りだした人物を動かすだけの「同人誌とは違う」のではないかと。
そして、全体的に流れる雰囲気などは確かにJOJOの雰囲気は薄いのですが、悪役の掘り下げ方や億安戦などのバトル描写などは荒木っぽさを感じました。(もともと荒木先生のバトルの作り方は小説と相性がいいのかもしれませんね。)
そして、ミステリーの構成は流石です。能力の謎と、ストーリーの謎が緻密に絡み合い、整合性を保っているのは素晴らしいの一言です。
400枚練り直したというのもうそではないのでしょう。単なるキャラクターのファンではなく、作者の原作者に対するリスペクトが伺えます。
ただ一点。
何で登場人物の視点で「JOJO第四部では・・・」とか語りだすかなあ。そこだけは冷めました。
ファンなのはわかるけど、そういうのは後書きで書いてください。他の小ネタは自然な感じだけど、ここだけは明らかにおかしい。
本当おしいのですが、その理由で星4つで。
ベッドタイム・ストーリー [DVD]
ディズニーによるファンタジーと現実のコラボレーション物語。
父親がモーテルを経営していたが経営者としての才能はなく、友人の口車に乗せられて売却してしまう。
新築の豪華ホテルが建築された。
父から毎晩、楽しい御伽噺を聞かされていた少年は従業員として雇われて
「いつかホテルの経営を任せよう」というセリフを信じて早25年。
冴えない男が甥や姪っ子にしてあげる寝物語の内容が現実になるというファンタジー。
所謂「サクセス・ストーリー」ではあるが、どうも盛り上がりに決定的に欠ける作品。
ホテル社長、主人公の父親の親友であったはずなのにどうにも主人公に対して
あまりにも態度が冷たくないか?
ハムスターがギョロ目で見ていて気持ち悪いです。
スニーカーCDコレクション きみにしか聞こえない CALLING YOU
沈黙を守っていたら 崩れてしまいそうな儚い青さ
そのなかで
電波でも もはや音声でもなく心の声で繋がり合っていた 二人。
携帯電話に強い思いと憧れを抱く、
友達のいない引っ込み思案な女子高生【相原リョウ】役に新谷良子、
そんな彼女を明るいほうへと導いていく心優しい少年【野崎シンヤ】役には、
自身も現役高校生で俳優業の側ら声優としても目覚ましい活躍を続ける
入野自由(いりのみゆ)。
本当は ただ彼の声を求めて購入したんです。
かの有名な乙一さん原作にもかかわらず
(原作者ご本人がシナリオに大きく手を加えているそうですが)
そのお話さえ 知らずに。
なのに、号泣しました。
こんなにこころに訴えかけてくるだなんて。。。
原作を知らなくても おいてきぼりにされることはありません。
誰のファンでなくてもきっと おすすめしたい一枚です。
しばらくはこの物語に恋していたいと思います。