エバン・オールマイティ [DVD]
自然破壊、利権の批判、さらには「世界を変えよう」などと浅はかなスローガンを掲げて当選した新人議員とその周辺をも俎上に載せて、政治の世界全般を皮肉ってしまう。そして、これらのメッセージと、崩れかけていた家族の絆をとり戻すというもう一方のテーマを結ぶのが、なんと『ノアの箱舟』なのである。
CGのみに頼ることなく、訓練された動物達を登場させたり、巨大な箱舟を再現したりと製作者の情熱が伝わってくる作品。何より、観る者を楽しませる事に徹しているのが好い。
特殊メイクの苦労を感じさせない主役のスティーヴ・カレルの好演も光るが、存在感抜群の神役モーガン・フリーマンの味のある演技は物語を引き締めている。
旧約聖書の創世記については、映画『天地創造』あたりを観ておくと、一通りの基礎知識が手に入り、他の作品を鑑賞する際にも役立つかも。もちろん本作は、知らなくても、子供でも、十分楽しめると思いますよ。
ジェニファーズ・ボディ (完全版) [DVD]
何も知らない状態で見たので、ジェニファーが特異体質なのか、エイリアンなのか等、引き込まれて推理したり
して面白かった。
不満な点としては、悪いロックバンドの連中に対する復讐を、ジェニファー本人がしない点だ。この部分を
ジェニファーが復讐するストーリーで、しっかり描いたほうが良いと思った。
スタジオ・ジャズ・パーティ
私のjazzの師匠である(と勝手に思ってますが)jazz喫茶のマスターに「ジョニー・グリフィンのお勧めは?」と訪ねたところ、「ケリー・ダンサーズ」と並んで師匠が挙げたのが、この作品。
正確にはライブではなく、タイトルどおりスタジオに友人達を招きいれたのだそうですが、観客の熱狂ぶりは凄く、メンバーも煽られてノリノリ。司会者もまるでリング・アナウンサーみたい。
他のサイドマンは、浅学にしてあまり聴いたことがないメンバーなのですが、トランペットもリズムセクションもイキがよく、グリフィンとの絡みはいい感じ。グリフィンって、マイルスやコルトレーンみたいな強烈なリーダーシップを取るって感じじゃないと思うんですけど、その分、他のメンバーとの一体感が強く出てるように思います。
1曲目「グッド・ベイト」は、コルトレーンも「ソウルトレーン」で1曲目に取り上げていましたが、悠然としたコルトレーンに比べ、高速で元気がいい。後半もラストまで勢いは衰えず、一気にいきます。
選曲や、黒っぽいグリフィンのブローを存分に楽しみたいなら「ケリー・ダンサーズ」の方が上でしょうが、熱気とのびのびとしたプレイで、こちらも文句なしにいい作品です。