進化の迷路 原始の海から人類誕生まで
恐竜大好き4歳の息子むけに購入しました。
ただの迷路というだけでなく、大人でも夢中になるような隠し絵の問題があったり
飽きずに読んでいる1冊です。
先日はお友達3人と競って迷路や隠し絵を探しあっていました。
海外旅行や長旅の際に携帯するにもいいと思います。
うちでは同じシリーズの「昆虫の迷路」まで購入しました。
眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く
グールドのワンダフルライフで一躍有名になったカンブリア紀の大爆発.本書はこのカンブリア爆発がなぜ起こったのかについての新説「光スイッチ説」について提唱者の新進の古生物学者パーカー本人が丁寧に説明したもの.
第一線の一流の研究者本人による書物であり,しかも順を追って丁寧に書かれているので読み応えがある.テーマが明確でストーリー展開が自然なこと,色彩というこれまであまり取り上げられていない視点からの解説であること,全く新しい考え方が展開されていることから本書はきわめて魅力的である.訳も定評ある訳者であり,文体も簡潔でわかりやすい.
内容は,カンブリア爆発について説明したあと,順に,化石とは何か,色とは何か,動物の体色はどのように決まっているのか,暗いところに生息しているとどうなるか,現生動物の貝虫の色と光の仕組み,色素による色と構造色,薄板構造と回折格子の説明がつづく.こうやって十分準備しておいてからカンブリア動物群の体色の解説.そして「光スイッチ説」の真打ち登場という構成である.
眼の誕生により視覚からの情報量が飛躍的に増加し,これにより捕食と捕食回避のための外骨格の進化が爆発的に起こったという本書の主張は実に説得的だし,細部の解説もなかなか読ませる.それより何より回折格子により虹色に輝くバージェス動物群の想像復元図(カラー)に目を奪われる.初めて明らかにされる真実の迫力に脱帽である.