オール・アバウト・マイ・マザー【字幕版】 [VHS]
今までハリウッドと香港の映画しかほとんど見ていない私にとって、この作品は衝撃的な出会いでした。
今まで耳にしたことのないスペイン語。最初は戸惑ったもののすぐになれました。
とても個性豊かな出演人たちに笑わされ、泣かされ、考えさせられました。人間って色々だから良くて、色々だから問題が起きる。
深く考えれば考えるほど難しいことですが、カラフルな映像と音楽ともにこの映画はそんな疑問を投げかけていると思います。
オール・アバウト・マイ・マザー [DVD]
正直安っぽさを感じてしまったんですが。劇中の女性達が誘い泣きを頻繁に行うので見てるほうもついつい涙ぐんでしまいますがストーリそのものではそれほど感動できないです。冒険活劇並のスリリングな展開が繰り広げられます。
オール・アバウト・アルモドバル BOX [DVD]
この監督のほかの映画を偶然同じ時期にも観ました。(「靴に恋して」)。この監督の使う俳優さんの好みと私の好みが一致してたこともあり、2つとも好きでした。ハリウッド映画にすこしマンネリ、フランス映画は暗くて難しい…。そんな中、なにか新しい。やはり冒険してみるものです。知らない俳優ばかりかとおもいきや、ハリウッドの女優さんとか突然でてきます。物語はある女の人の壮絶な人生。でも、たくましく、前だけをみて凛としてというより堂々と生きる姿に、男前な女の人を感じ、そしてちゃんとぬくもりも感じられます。この監督、もしかしてすごい人なんですかね。
オール・アバウト・マイ・マザー [DVD]
最愛の息子を事故で失ってしまった母親の、死を乗り越える魂の軌跡を描く。17年前に別れた夫に関して息子から問われた母マヌエラ。長い間隠していた夫の秘密を話そうと覚悟を決めた矢先、彼女は息子を事故で失ってしまう。息子が残した父への想いを伝えるため、マヌエラはかつて青春を過ごしたバルセロナへと旅立つ。
作品の内容が少しアウトローな気がしますが、そんな作品が好きな人にはお勧めの作品です。女装をした男性との恋、麻薬中毒者の俳優、HIV感染者しながらも出産を決意するシスター、そんな人間たちがバルセロナという地で生活している。
型破りな背景を持つ人物ばかりが登場するので一瞬戸惑うが、それこそが自らが抱いている偏見なのではということにすぐに気づかされます。それよりはむしろ元男性でありながらも女性として生きている父親の子供に対する愛情の深さに衝撃を覚えました。付き合った人を捨てていくような人間に見えますが自分の血を分けた子供に対する愛情はとても深く、それは元が男性であろうと関係なく、母性なのだと感じました。
素敵に、そして逞しくいろんな背景を持った深い女性たちがとても素敵な温かく、応援したくなる作品でした。