Regrets of Love(初回生産限定盤)
今までの作品も、それなりに彼女の歌唱力が活かされていたと思いますし、
楽曲もいい曲はあったけど、
今回は、ようやく彼女の「ソウルシンガー」としての魅力が表に出た
記念すべき1枚だと思います。
福原美穂はここにくるべきでした。
そしてこれからも、これを貫いて欲しいです。
特に、「Regrets of Love」は近年稀にみる名曲だと思います。
サウンドもファットですし、うるさくないのに、
重圧感があり、聴くたびに興奮します。
時代に流されることなく、しっかりと芯がある。
サウンドプロダクションも世界レベル。
売れる、売れないは目先の話。
これを貫けば、必ず多くの人が彼女の声に感動すると確信します。
悪人を泣かせる方法 (ディアプラス・コミックス)
タイトルの「悪人を泣かせる方法」から、てっきり受より攻がドSなのかと思いました。
ラストの受の泣き顔を見て、やっとタイトルの意味が分かりました。
鷹尾(受)は、『恋まで百輪』の攻のお兄さんだったんですね。
『恋まで百輪』でも悪人っぷりが良い味出してるので、そちらも読んでみるともっと面白いと思います。
本当に性格悪いです(笑)。その上にお金大好き(笑)。お金好きなのはちょっと訳ありで。
性格が悪いのは、まぁ本当に性格悪っ!と思う時もありますが(笑)、ほとんどは不器用だからだと思います。
性格悪い態度しか表現仕方が分からない不器用な人。本当は寂しいのに。
譲(攻)は、引きこもりぎみでもったいないイケメンです。
中学生の時から鷹尾が好きで、鷹尾はお金が好きだから、いつか会いに行くために株とかで60億円も貯めこんだ。
しかし、再会した時は、既に鷹尾が結婚している。
その後は色々と。面白かったです。
受のキャラに比べると、攻のキャラが薄く感じてしまうかもしれませんが、
でもこういう性格だからこそ、ちゃんといつの間にか受にとってかけがえのない存在になっていたと思います。
笑いもあり、泣きもあり、心が少しズキズキして、最後に温かくなって、
読み終わった後は、もう一度読み直したい気持ちになりました。
マイ・バック・ページ (初回限定生産) [DVD]
1対1、人気俳優の対決のようなポスターですが、
お互いが向き合っていたのは、その相手ではありません。
沢田が相対したのも、梅山が見ていたのも
「世界を熱病のように覆った社会変革の時代」そのものでした。
特別な季節でのできごとであり当然理解できないはずの
ことを、「わからない」と言わせてしまう時代に映画を
作ってしまいました。寂しいことですが、この作品を楽
しめる自分たちがついてるのだと思うことにしましょう。
八日目の蝉 [Blu-ray]
幼児誘拐犯の側から擁護的に描かれていて内容が内容だけに物語に賛否が分かれると思う。
しかし、人の感情は一様では無くそこに生まれたドラマは興味深い。
不倫相手の子供を堕胎した逆恨みから生まれて間もない本妻の赤ちゃんを誘拐した事で母性が芽生えていく。
例えそれが逃避行を支える為に芽生えた母性であったとしてもどこか儚くその愛は美しく見える。
そして親になる準備ができずに自分の子に手をかける犯罪もあるが、それは準備ではなく親になる覚悟なのだとこの映画は語っているようにも思えた。
映画の冒頭の法廷で希和子が謝罪ではなく感謝を述べた理由を全編を通して納得でき、スタッフロール直前の真っ黒な画面を観ながらスーッと涙が流れた。
邦画の数奇な運命を描いたドラマの中では秀作の部類に入ると感じました。
映画を観ていて感じたのが、出演者たちの迫真の演技。
主要キャストの井上真央さん永作博美さん、渡邉このみちゃんの演技だけでなく、脇役の小池栄子さんが味のある演技をしていて驚かされた。
バラエティのコントなどで器用なタレントになったなと思っていたら名ばかりでなくちゃんと女優として歩んでいたのだなと感心させられる演技だった。
逆に劇団ひとりさんがバラエティのコントっぽさをかもし出していてそのシーンだけどこか浮いた印象を抱いた。
どういう経緯でキャスティングしたのかわからないけど、この作品の中で唯一と言っていいほどのミスキャストに私は感じました。
全体的に高いレベルで演技がされていたのでストーリーに集中して観る事ができました。
そして、逃亡先の場面場面に映りだされる風景がとても綺麗。
女性をターゲットにした画面作りを意識しているようでこのようなテーマを扱っていながらどこかホッと息を出せるシーンを意図的に組み込んでいるように感じました。
シリアスな展開で息が詰まるだけでなく息を抜く間を効果的に作っている高度な編集をしていると高評価します。
これだけ高く評価していてなんで☆4なのかというと、タイトルの八日目の蝉と内容が観た後でもスッキリとしない。
映画として上手くまとめていたように感じた一方でこの「八日目の蝉」というタイトルに踊らされてどこかモヤっとした感じが残る。
「おくりびと」みたいにわかりやすいタイトルにしていたら、もっと多くの人に観てもらえたのではないかと今も残念に思う。
悪人(韓国本)
ひとつの殺人事件の加害者、被害者、そしてそれぞれの家族、友人、恋人など、関わるさまざまな人々の想い。
小説は、紋切り型にキャラクターを設定するでもなく、それぞれの登場人物の心情をありのまま、丁寧に綴っていきます。
殺人を起こした加害者は果たして悪人だったのか? 人間にとって善悪とは何なのか? 人間に人間は裁けるのか?
加害者の男性は、とある女性との逃亡を通して、純真さと純真であるがゆえの狂気を見せていきます。
彼が最後にとった行動は、果たしてどんな想いからなのか…。
奇をてらった展開はないかもしれませんが、
全編を通して、とても静かな、感情が殻を破ることができずに燻った様子は、
今という時代を反映しながらも、普遍性を感じさせます。
それを小難しくなく、平易な文章で表現しています。
おすすめです。