黒澤明 : THE MASTERWORKS 1 DVD BOXSET
日本の映画人の目に鮮烈な印象を与えただけではなく、
海外の映画を志す者達にまで多大な影響を与えた『Masterpiece』が、
いまここに集結する。
スクリーンから放たれる不条理な「間」と激烈な「台詞」は、
他の追随を許さぬほど強烈な輝きに充ち満ちている。
もし、真に後世に伝えたいものを捜している諸兄に告ぐ。
倍にするのに600年もかかるような定期預金などと、
誤ったお金の使い方をなさらぬよう、ご注意召されよ…
姿三四郎 上巻 (新潮文庫 と 6-1)
※カバーの解説文の転載です。
明治開花期の浮薄な欧化主義に抗して、伝統的民族主義に根ざす人間の道としての“柔道”を興した矢野正五郎。その紘道館道場に入門した姿三四郎は、やがて四天王の一人として、壮絶な“山嵐”をもって旧来の柔術諸流の挑戦を退け、師の理想の体現に励む。試練に耐え死闘を切り抜け、柔道一途に生きる青春の夢と苦悩、反逆と自省を描きつつ、明治のロマンティシズムを謳いあげた不朽の名作。
武蔵坊弁慶 総集編 [DVD]
NHKがかなり力を入れて作っただけあって、本編はすばらしく見ごたえがありました。吉右衛門の弁慶は、歌舞伎の勧進帳とはちがいテレビを意識してせりふ回しも抑えてある場面もあれば、まったく歌舞伎のように大きく演技しているところもありますが、違和感無く受け取れます。脇役も皆大物ばかりで、特に菅原文太の抑えた演技が印象に残りました。唯一の欠点といえば、当時も物議をかもしたのですが、ジョニー大倉の髪型でしょうか。慣れてしまえばなんということもないのかもしれませんが、いまだに納得していません。
このDVDは、総集編です。全編を3時間弱におさめたので、流れもぎこちなく、不満が残ります。とくに前編は短い場面をつなぎ合わせナレーションで間を埋めたので、山川静夫アナの歴史の授業を聞いているような錯覚に陥ります。後編はかなり改善されていて、義経の凋落、安宅関、それに平泉に焦点が当たっていて、ドラマを楽しめます。
しかし、このDVDはいったいどういうつもりで作ったのでしょうか。メニュー無し、チャプター無し、特典無しのないない尽くしで、当時放送されたものを純粋にDVDにしただけの、簡素きわまりないDVDになっています。このようなDVDが存在すること自体、信じられません。
まとめて評価すると、
本編の内容 5星
総集編の出来上がり具合 3星
DVD化の仕方 0星
で、平均して3星ぐらいしかつけられません。本編の素晴しさを思い出すと、まったく残念なDVDです。
姿三四郎 中巻 (新潮文庫 と 6-2)
日本文学史上の名著のひとつである。
経済、社会のグローバル化、情報社会の進展という現代社会の背景の中、我々日本人のアイデンティティ、世界に臨むスタンスを指し示し
我々の在処について大いなる示唆を与えてくれる。
本書が著されて既に70年近くたとうとしているが、内容は全く色あせず、むしろ現代社会だからこそ輝きを増している。
ビジネス書としても名著である。
職業人としてもこの本を読み返したとき齢四十過ぎにして、随所に幾たびか感動で身が震えた。
イデオロギーに囚われず日本人としての誇りを自覚させてくれる
名著である。
姿三四郎 下巻 (新潮文庫 と 6-3)
※カバーの解説文の転載です。
許されて紘道館に帰った三四郎を待ち受けていたのは、西日本を代表する柔術の天才児津久井譲介との東西争覇戦であった。優るとも劣らぬ相手の技術と修行の深さを知ったとき、三四郎に勝利の自信はなかった……。軽薄な欧化主義と過激な国粋主義の渦巻く、鹿鳴館時代から日清戦争に及ぶ明治の風雲を背景に、一つの青春の理想像を造形し、時代の枠をこえた感動を呼ぶ傑作の完結編。
※解説頁・尾崎秀樹〈ほっき〉