Schindler's List
スティーヴン・スピルバーグ監督によって映画化された"Schindler's List"(邦題:シンドラーのリスト)の原作。英語のレベルは、Penguinシリーズでは最高の位置づけになっているが、比較的平易な言い回しで書かれている。高校生から読める程度の内容。
舞台は、第二次大戦下のドイツ。ナチスによるユダヤ人迫害は日々進行していく中、果敢にも実業家オスカー・シンドラーは一人でも多くのユダヤ人を救おうと試みる。
シンドラー自身は、金髪で背の高い、ナチスにとって理想的な「ドイツ人像」そのものの容姿。しかし、ナチスの姿勢に納得できない彼は、自らの工場にユダヤ人を労働者として雇いいれる。そして、自分の工場はドイツ軍に必要不可欠な物資を製造しているとし、工場の閉鎖を回避。工場は、ユダヤ人にとっての一種の<聖域>となった。
彼のビジネスマンとしての圧倒的な人脈力や常に一枚上手のかけひきは圧巻である。そして、何より自らの利益も危険をも省みない姿は、読むものに感動を与える。
シンドラーのリスト(ワイドスクリーン版) [VHS]
私がこのシンドラーを見たのはどのような経緯であったかは忘れましたが、この映画の持っているくらい陰が私を引きつけたのだと思います。私もこのドラマの当時、神戸で3歳の頃空襲にあって、焼夷弾と火の粉の中を、母に手を握ってもらい、布団をかぶって逃げ回った記憶がはっきりと蘇ってきます。途中で見た黒こげになった赤ちゃんを抱いた親子、、、そして戦後の焼けた暗い町のイメージがだぶり、あのシンドラー、、のテーマ音楽が流れて来るとつい涙してしまいます。あのドラマの中に置かれた人達のせっぱ詰まった状況が、ひしひしと伝わってくるのです。この音楽を演奏しているイツァークパールマンも’45年生まれのユダヤ系アメリカ人で、このバイオリンを採用されたことは実にこの映画を成功に導いた一因だと言えます。独特のビブラートによる節回しは、さらに涙を誘うのです。未だにこの映画がDVD化されていないのを知って残念に思っています。イラク戦争の早期終結を祈って止みません。
救出への道―シンドラーのリスト・真実の歴史
「シンドラーのリスト」という映画を覚えているだろうか?
この前手にした本のカバーには、オスカー・シンドラーが語った
「諸君が生き延びることができたのは、私の力ではありません。
諸君を絶滅から救うべく夜も昼もなく働いた君たちの仲間にこそ感謝すべきです。」
という言葉が書かれていた。
この瞬間、この本は私の手元にやってきた。
「救出劇の一部始終を、唯一の生き証人が回想」したこの本はいろいろな事を教えてくれる。
そこには人間の持つ狂気性と意思力との対立がある、そんな気がした。
これは過去の出来事ではなく、今存在する全ての人間が内に持っている両面なのかもしれない。
いろんな意味で1度、手にして欲しい本です。
アルティメット・ギター・コレクション
スペイン旅行中、バルセロナの王の広場で聴いたギターの曲が気になっていたのですが曲名がずっと分かりませんでした。最近ようやく『ディア・ハンター』のメインテーマであることが分かり、ジョン・ウイリアムスを知りました。(実際、ディア・ハンターは何度か観て衝撃を受けた映画だったにも関わらず結びつきませんでした。)
私はフュージョンのギター曲は以前よく聴いていましたが、クラシックはほとんど知識がありません。しかし、このCDには様々なジャンルの曲が収められており、どこかで耳にしたことがあるものが多くとても聴きやすいです。聴きやすいといっても単なるヒーリング曲とするのはもったいなく、個人的にはじっくり聴き入ってしまっています。私にとってははじめて買ったクラシックギターのCDで他と比較できませんが、大いに満足しています。
終戦60年ドラマスペシャル 日本のシンドラー杉原千畝物語・六千人の命のビザ [DVD]
こういう形で少しでも杉原千畝さんの名が知られるのは嬉しいことです。
同じ日本人でも大多数の方が知らないと思うので…
当時の杉原さんが置かれた状況は今の時代に生きる私たちには文献やこういう作品などでしか計り知ることは出来ませんが言葉では言い表せないほど大変な状態だったと思います。
余談ですが岐阜県の八百津町という所に「人道の丘」という杉原千畝さんの功績を讃え作られた公園があります。そこに杉原千畝記念館がありますので興味をもたれた方は是非訪ねてみて下さい。