シューマンの指 (100周年書き下ろし)
美しい言葉選びが恍惚とさせてくれます。
筆者のシューマンへの思いの深さを感じさせてくれるほど、一曲一曲の解説が描写細かく描かれています。
読んでいるとシューマンの楽曲を聞きたくなります。
私はクラシックを聞きはしますが、楽譜は読めないので楽譜を読める事が出来る方が読めば、
もっと面白さを感じられそうです。
個人的に一番好きな場面は永嶺修一の幻想曲の演奏シーンの一連。
想像すると溜息が出るほどの美しい情景が思い描かれて、うっとりさせられました。
肝心のミステリーですが、前半はなかなか進まないので、生粋のミステリファンには物足りなさを感じさせるかもしれません。
しかし結末の最後は不要だと思います。あの箇所が無ければもっとミステリアスで良い余韻を残せたのではないかと思ったのですが…。
そこは惜しいと感じてしまいました。
美しいミステリを読みたい方にはオススメです。
トラスティベル ~ショパンの夢~ ルプリーズ(特典なし)
コマンド式のRPGしかやってなかった自分としては、かなりハマりました。最初は二周目なんかやる気なかったんですが、パーティークラスが6になってからは、ガラッと変わりました。二周目も最初からPTクラス6でやれば、ボスも楽でした。自分は一周目の方がボス戦で何回も投げ出しました(笑)
戦闘の楽しいRPGは始めてです。
ただ、お金の引き継ぎ位は欲しかったですね。ショパンと戦ヴァルのお陰で普通のRPGは物足りなくなりました!
トラスティベル ~ショパンの夢~ ルプリーズ PLAYSTATION 3 the Best
面白いです。
以下に上げる2点が完璧であったなら、個人的にこのゲームは☆5になってたと思います。
・敵の種類が少ない。
本当に少ない。
ある一つのダンジョンを除いては、一つのステージに2〜3種類しかいない。
はっきりいって、飽きる。
逆にそのダンジョンはなぜか敵が多すぎる。
・PS3の醍醐味となっているトロフィー機能がない。
xboxの作品なのは、分かってるけどシーンを変えるぐらいの余裕があるんならトロフィー機能も追加してほしかったな。
悪いのは、この2点。
あとは、ものすごく良い。
キャラもすっごくいいし、ストーリーもいいと思う。(追加シーン、エンディングの書き直し等あったからね。)
アイテムの名前も可愛いし、衣装が変更できるようになったのもいいと思う。
ちょっと気になるのは、バトルメンバーが強制的に二つに分かれるところがあるんですけど、そのときキャラがしていたアクセサリーが他のメンバーは装備出来ないところですね。
そのまま持ってかれちゃうんですよね。
アクセサリー一つで大分状況が変わるので、少し痛かったですね。
自分はこのゲームオススメします。
お金、暇があるなら是非やってみて下さい。
トライクレッシェンド初の単独ゲーム作品ですが、なかなかの出来栄えです。
かわいらしい世界観なので癒されます。
戦場のピアニスト [DVD]
物語をドラマチックに見せる演出を排除した、静的な映像が特徴的。主人公シュピルマンと彼の家族に迫る死の影を、暗澹とした気分で、ただ静かに見守ることを義務づけられた作品と言える。シュビルマンの「心の声」や個人的な見解が皆無というのも、この作品を陳腐な政治メッセージから完全に解放している。言葉で表現せずとも、観客(視聴者)は映像から全て理解できるということを監督は知っている。人の声によらず、弦の響きだけでテーマを伝達する「ピアノ」に通じる静的な演出のひとつに違いない。
ポーランドが大戦に巻き込まれた背景や、戦争そのものの推移、ワルシャワゲットーの誕生と崩壊など、詳細な説明は一切ない。知っていれば良し、知らなくても良し。観客(視聴者)はスリガラスの向こうの人影の動きを見るように、冷厳な時代の流れを薄ぼんやりと感じながら、映像によってシュピルマンの運命を辿るだけ。おそらく、新聞を読まない、本も読まない、ラジオには出演するが時事放送は聴かないというシュピルマン本人の視点で、彼と同レベルの情報を頼りにドラマを解釈できるように意図されているのだろう。二度にわたるワルシャワ蜂起も、シュビルマンの潜伏する窓から見える、ごく小さな世界の中の出来事として、見事に描いてみせた。彼は「戦争」という時代の流れの中を、木の葉のように漂流するロビンソン・クルーソーなのだ。ロビンソンが絶えず命の危険に怯えながら、孤独と戦い、偶然出逢ったフライデーと心を通わせ、生きながらえることができたように、シュピルマンはドイツ陸軍ホーゼンフェルト大尉に見出され、彼の援助で生き残る。音楽を愛する、良識あるドイツ軍人とのめぐり合いは奇跡以外のなにものでもない。
「戦場のピアニスト」を普通の戦争映画だと思って観ると、失望するだろう。ここには、戦場での激しい戦闘シーンはなく、勇躍する兵士達の姿もない。しかし、この作品の「戦争映画」としての価値はいささかも揺るがない。
ショパン 愛と哀しみの旋律 [Blu-ray]
誰もがしる音楽ショパン。その知られざる人生と愛憎を描いた作品ですが、
作風はずいぶんクール、伝記的な色が濃い印象です。
そこが本作の良さですね。
監督の思い入れも強くこだわりが随所にあるようです。
音楽もふんだんに登場するので、音楽映画としても良い映画です。
Blu-rayも出るのがうれしいです!