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月光の囁き 月光の囁き ディレクターズカット版 [DVD]

まず、はじめに目指されるのは、「普通の17歳の恋」だ。そこでは視線の高さは正しく同じであり、愛は対等に交換される。同じ事で泣いたり笑ったりする。だが、この目標は早々に挫折する。なぜなら、そうした対称的な愛とはつねに、何かを隠蔽して建設されるものであり、したがって退屈なものであるからだ。今回、隠蔽されていたのは少年のインモラルな性癖であり、その露見と同時に、対称的な愛(あるいはその偽装)は終わる。代わって舞台にあがるのは、「主人と」という、驚くべき非対称的な関係である。ここで、視線の水平軸は回復不能なほど決定的にずれ、以後、少女はつねに少年を見下ろし、少年はつねに少女を見上げることになる。少女も少年も、このサド-マゾ的非対称性からそれぞれ快楽を引き出すが、事態は必然的に破滅へと傾斜してしまう。つまり、どちらかの死という破滅だ。さいわいにも、今回は破滅は回避される。かくして破滅の危機を通過した二人が到達するのは、まさに新たな対称性の境地だ。彼らは映画の結末において、それぞれ左右逆の目に眼帯を装着した、正しい鏡像対称となるのだ。それは、美しく醜い次なる愛の境地である。おそらく愛とは、関係の苛酷な非対称性のさなかに、ありえない対称性が懐胎する、その瞬間にこそ宣言されるべきものであるに違いない。さらには運命とやらもまた、同じ瞬間に宣言されるべきものであるのかもしれない。だから、映画のエンドロールに流れるのがスピッツ『運命の人』であるということは、真剣に受けとめられなければならないだろう。そしてラストシーン、少女と少年の視線は、同じ高さにある。 月光の囁き ディレクターズカット版 [DVD] 関連情報

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こんな自分が好きそうで凄い漫画があったことを長らく知らなかった谷崎潤一郎を漫画でやりたかったらしいが私は谷崎を読んだことがないので谷崎感があるのかは分からない。この漫画に興味を持った人は既にそのあらすじは知っていると思うので省くがこの作品はヒロインの感情の機微や自暴自棄になり絶望していく様子が丁寧に描かれている。それがリアルなのかは分からないがリアリティはある。主人公は変態性がバレたあと居直って感情があるのかないのかさつきのに徹した自己の貫き方はチョット怖い。素晴らしい作品だと思うのだが個人的にあのラストだけはいただけないと思うので星をひとつ減らさせていただくさくらの唄なんかが好きな人はハマる作品だと思う 月光の囁き 文庫版 コミック 全4巻完結セット (小学館文庫) 関連情報



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