プレミアム・ツイン・ベスト 昭和歌謡ポップス・ベスト
EMIというか、要するに東芝レコードが送り出した歌謡ポップス、それもミニスカの似合うおねいさんたちが大阪万博前後にヒットさせた30曲をお聴きいただくCD2枚組である。昭和40年前後に生まれた方なら、このあたりを耳にしながら育ったはずだし、それより上の世代の方だったら、生活のどこかにこれらの楽曲が流れていたのではないだろうか。
ベンチャーズを作曲に迎えて成功した楽曲が、ここにもいくつかあることが表わしているように、東芝の歌謡ポップスは、“和”と“洋”のバランスのとり方が絶妙である。レコード会社としてまだ若かったこともあってか、そのサウンドはどこかおしゃれで、今でも新鮮に響く。
このあたりの定番ナンバーをまとめたものは、実はアナログの時代からけっこう出ていて(『ジュン・知子・チヨ』なんてLPもあった)、カセットやCDもあることはあったが、今回は超リーズナブルなプライスということで、またまた買ってしまった。
奥村チヨ5曲、欧陽菲菲4曲、渚ゆう子2曲、小川知子2曲、由紀さおり5曲、黛ジュン5曲、小林麻美3曲、そして安西マリア、松尾ジーナ、岡崎友紀、山口いづみが1曲ずつ。
まず、音質がものすごくいい(しっかりリマスタリングされているようだ)。選曲にもほぼ文句はなくて、いつものように筒美京平作曲の“せつな系”2大傑作である小林麻美「初恋のメロディー」&岡崎友紀「私は忘れない」も入っているし、いつか涙した欧陽菲菲「恋の十字路」や由紀さおり「生きがい」の収録もうれしい。あとは黛ジュン「雲にのりたい」、渚ゆう子「雨の日のブルース」あたりが入っていれば完璧?、というぐらいである。
ジャケット写真、アーティスト写真は一切なし。歌詞はあり。
それにしても今回、このアルバムでもっとも衝撃的だったのは、1曲めと2曲めの間に、チヨさんがすっかり“調教済み”になってしまっていたことだろうか。
東京兄妹 [VHS]
”こんな兄妹は存在しないよな。”と思いながら、”でもいたらいいのにな。”と思いつつ見ました。
粟田 麗のデビュー主演作で、最近はお母さん役や学校の先生などの落ち着いた役を主に演じていますが、このときの演技は、可憐で透明感がある演技ができて素敵だと感じました。
少女から大人の女性になりつつある姿を、出すぎずにまたさりげなく自然に演じていたのには感心しました。
恋人が死んで家に戻ってきて、翌朝の朝食を作っている表情は、元の家を出る前の表情に戻っていたけれど、多少大人の女性の表情になっていた方がよかった野ではないかと思いましたが・・・・・。
ただし、市川 準監督の最後の演出(緒形 直人演ずる兄が、一旦帰宅しまた振り返ってしまうシーン)は、何か意図があっての演出だとは思いますが、
考えてみれば、兄の行く(帰る)場所はあの家しかないし、新しい恋人ができている様子もないので、また、妹が帰ってきてから月日もかなり流れているので、なにか心にもやもやがあることも考えられない。
演出としてはいらない物だったんじゃなかったのかなと感じてます。
なんにしても、この映画は粟田 麗抜きでは成立しない映画だと思います。
大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 通常版 [DVD]
自分が幼い頃に観ていたウルトラマン、ウルトラセブン等のウルトラヒーロー達がこういうスゴイ映画になって観られたのは最高です。ワイヤーワークなど昔にはなかった技術も多く駆使され昔の香港映画を観ているようでした。それにカメラワークも素晴らしかった。昔のウルトラヒーロー達の躍動感は昔では観られなかったので、こういう作品を作ってくれて、そしてそれを観られて本当に嬉しかったです。マントを纏ったその姿もカッコ良かったですがそれを脱ぎ投げ戦いに入るシーンは何回観てもいいものです。
難を言えばベリアルが強すぎて影の薄いヒーローもいましたが・・・。それが少し残念。
あとは、他の方のレビューにもありましたが長谷川理恵さんは明らかにミスキャストですね。台詞が棒読み過ぎでした。まぁ小泉純一郎氏はともかくとしても長谷川さんは何とかしてほしかった。
でもそれを帳消しにするようなベリアルの宮迫さんのアテレコぶりは素晴らしかったです。
はじめは大丈夫かなぁと思ってましたがピタリ嵌まっていました。
若い頃のゾフィーや父なども良かったです。そして自分が一番好きなBタイプのウルトラマンは最高でした。何を言いたいのか上手く言い表せませんが、本当にこの作品がDVDで発売され本当に嬉しいです。
ウルトラシリーズが好きな方は是非観て下さい。
クリスマス・ラブ
おちゃらけた曲を好んで書くかと思えば一方でこんなロマンチックな名曲を数多く生み出している。桑田佳祐さんがスタイルやパフォーマンスだけのノリのいいお兄さんというだけじゃない正真の天才である証拠と言えるでしょう。非常にスタンダードで完成された感性を持ったアーティストが送るクリスマスソングの傑作中の傑作です。
歓喜の歌 [DVD]
まず、こういう映画にありがちな「感動させてやろう」「笑わせてやろう」という強引さを感じさせなかったのがいい。
なにより、キャラクターがしっかり確立されていること。いかにも公務員然とした事なかれ主義の主人公(小林薫)は、まったく悲壮感なしに、無責任男なりに責任を感じて奔走する。この、小林薫が演技賞ものの演技にあらためて関心しました。どう見てもダメ人間なのに、なんだか応援したくなってくるから面白い。彼は、家庭内の問題も抱えており、離婚の危機だったりしていているんですね。(笑) でも最後は、だらしないお父さんが、変身する!!
由紀さおりは、セレブ奥様たちを率いる、ベテランコーラスグループのリーダーで貫禄たっぷり、当然、歌もうまい。もう一方のグループは、根岸季衣や藤田弓子をはじめとするパートのおばちゃんや商店街の人々で、庶民的な味わいを醸し出す。リーダーは、元音楽の先生で、今は介護福祉士をやっているという奥さんを安田成美が好演。癒し系でいて頭の回転が良くてという儲け役ではあるのですが、久々映画に登場の安田成美がキュートに演じています。
オバサンコーラス軍団同士の折衝から、お互いの友情が生まれるのも、お約束の展開ながら面白い。クライマックスに向け映画は一気に感動的な物語へとなだれ込むのが心地いい。
強面の借金取り(でんでん)の無理難題や、立川志の輔本人の登場、コーラスグループによる泣かせるエピソード等、観客を飽きさせない工夫もされています。
個人的にウケたシーンを一つ。「袖をまつり縫いで、縫ってください」と言われた小林薫が「まつり縫いとは、ずいぶん陽気な縫い方だ」とボケるシーンに座布団一枚!
映画館で2度観ましたが、DVDが出たらまた観ようと思っています。