キング・アイドル・ヒストリー
年代順に並べるとすごい統一感!児島美ゆきにしろ八木さおりにしろ共通項は「B級」ってことだ(中山美穂が入ってないけど)。あと“ヌードになる率”の高さか?しかし現行買えるCDで榊みちこが聴けるとは!
榊みちこと言えば「鶴光のオールナイトニッポン サンデースペシャル(通称サンスペ)」である。金曜の夜は11時から「せんだみつおの足かけ2日大進撃」(ひっのたまクイズ、火っの玉クイズ、あるいは腋の下をこちょこちょこちょっ!)、零時半からおりも政夫司会の公録「ロッテ集まれヤンヤン熱気でムンムン」、そして深夜1時からサンスペである。中学生の私は布団に入って聞いていたのでヤンヤンの途中でよく眠ってしまった。
それはさておき榊みちこ。アシスタント当時にリリースされた3枚目「スパイラル・ワールド」は島武実作詞、宇崎竜童作曲、萩田光雄編曲という豪華布陣。4枚目の「I.I.YO.I.I.YO.」も同じトリオだが、どちらも全く売れなかった。大体、1976年にベンチャーズ歌謡「ひまわり君」(田中美智子名義)でデビュー以来、1980年の5枚目「日記『ポチと鶏』」まで年1ペースだ。このきっちり年イチというペースが榊みちこの芸能界における中途半端なポジションを物語っている。アシスタント当時既に22才、アイドルとしてはとうが立っているが、“びっくりネエちゃん”は鶴光のエロトークに巧く絡んだり、流したりしていた。「スパイラル・ワールド」も「I.I.YO〜」も島武実の詞がシュール。「日記『ポチと鶏』」は穴一二三という人の作詞だが、島武実に輪をかけてワケワカンナイ世界。萩田光雄の曲も転調、転調、ネジくれていて気持ち悪い。萩田光雄には淳子の「サンタモニカの風」といった名曲もあるが、やはり適性はアレンジャーだ。でも個人的には「ポチ鶏」のネジレ具合が一番好き!WPBでのセミ・ヌードは高校の仲間内では結構な衝撃だったっす。
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ほんとうに悪魔的な視線で描かれています。フランス映画は、こういう「悪の華」を咲かせるのが巧い。ラクロ原作、ロジェ・バディムの「危険な関係」とか。「危険な関係」より徹底してるといえよう。映画化作品の方は未見だけど、ゾラの小説「居酒屋」も、そんな感じだった。
邦画の「狂った果実」の影響下にあると言われてますが、「狂った〜」のほうが、衝撃のラストと言われるわりには因果応報的な結末で、普通の人の溜飲を下げる結末であるのに比べて、こちらは後味悪すぎで、だが、そこがいい。
最近のトッド・ソロンズの映画のように、ただ露悪的なだけで結局は一種の「負のファンタジー」(=ハッピーエンドの裏返し)になってしまってるのとは大違いで、リアルさがあると思う。