灰羽連盟 COG.1 [DVD]
それまでの記憶を失い、光臨と羽根を与えられた者たち。
灰羽と呼ばれる彼女たちが暮らすのは壁に囲まれた街。
壁の向こうにはなにがあるのか?
灰羽と呼ばれる彼女たちの存在意義は?
なぜ少女たちはそこにいるのか?
13話だけですが、私はこれほどまで上手く出来た
アニメは他には知りません。
絵も他のアニメとは違う独特な雰囲気で味がありますし、
なによりストーリーが最高です。
ネタばれはしたくないので詳しくは言いませんが、
決して悲しいストーリーではありません。
温かいストーリーです。
主人公のラッカの純粋さとレキの優しさは、感動します。
ここには、戦闘も恋愛も魔法もありません。
でも、他のアニメには負けないだけの面白さがあります。
見ないと後悔しますよ。
灰羽連盟 〈期間限定生産〉 [DVD]
灰羽連盟は自分にとって特別な作品です。ちょうど心療内科に入院して、仮退院していたときに見たからです。
ここに登場する灰羽たちは、皆それぞれの心の傷を負っていて、灰羽の世界に突如、繭から生まれてきます。
それぞれの灰羽たちは、各々が役割を持ち自信をつけ、自分自身を認め元気になっていくと、その世界から忽然と消え去ります。
それは、おそらく現実の世界に戻っていくということを意味しているのでしょう。
心療内科病棟も、それに近いものがあり、各人の病体はさまざまです。
しかし、現実の世界とどこか折り合いがつかず、症状はさまざまでも、皆どこか心に傷を負っているという点は同じです。
あらゆる診療科を廻っても身体的な原因が見つからず、心療内科に行き着いたという人もかなりいます。
そして灰羽たちと同じように、心療内科病棟でも、その人が元気を取り戻せば、あらゆるタイミングで別れが来ます。
最初、自分は仲良くなった人たちに対して「退院おめでとう、じゃあまたね」と言って別れを告げていました。
しかし、心療内科の患者同士のやり取りは厳しく制限があるため、退院した後、もう一度会える可能性はほとんどないことに
気付き、そこからはお世話になった人に対して「ありがとう」と「さようなら」を言うことにしたのです。
それは灰羽たちが、去る間際にお世話になった人たちに何気なく言っていた言葉です。
感謝と別れを告げて、現実の世界に戻っていくその姿は、これからへの決意や勇気に満ちていました。
ただ自分は今、仮退院なので、またしばらくしたら同じ病棟に戻るというところがあって、
その場合、もしかしたら前に仲良くなった人たちに再会できる可能性があるわけで、その点は
灰羽連盟よりも、心療内科病棟のほうが、優しい部分があります。
そうは言うものの、もう相手の方が退院し、いなくなっている可能性もあるわけです。
つまりは、自分がまずは日常生活を普通に送れるくらい元気になって、
もし戻ったときその人がいなくても、心が沈まずに前を向けるようになっている事こそ肝心な点であり、
その状態をもって再会できたときこそ、本当に素晴らしい再会になると思うのです。
バッケンローダー
本来はここまで暗い内容にならなかったらしいのですが、
デザイン担当の村田蓮爾氏、安倍吉俊氏などデザインチームの趣味を入れた結果
非常にダークで素晴らしい世界観に仕上がっています。
キャラの設定や人間関係、科学や都市などの設定も非常に面白いものでした。
模型を映像で取り込んでいるのですが、その制作者は竹谷隆之氏。
雨宮慶太氏の作品の造形を担当していたことで有名な人で、さすがに上手いです。
と、ここまでは凄いのですが
シュミレーションとしてのゲームバランス
シナリオのボリューム
この2つが致命的にヤバイです。
結果としてかなり微妙なゲームになってしまっているのが残念でなりません。
それでも星4つなのは、デザインチームのグラフィックが素晴らしい事と
世界観とその他設定がとても良い事です。
All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
SFとしては定番のループネタだが、構成がとても良く出来ていた。
最初、ちょっとラノベ臭が気になって取っ付きにくかったけど、
気づいたら一気に読破。
面白い。テーマが重い割に、描写がサラッとしていて読みやすい。
反面、掘り下げの浅さがもったい箇所もある。
特にリタとの関係性はもう少し突っ込んで読みたかったかな。
主人公が、何もできないルーキーから、
数多の死を繰り返し乗り越えて英雄になっていく様には、
燃える人も多いのでは。
ハリウッドが映画化権を購入したと聞いたが、なるほど、確かにイメージ。
でもきっとリタは、作中に出てくる「彼女には似ても似つかないフィギュア」
のようなキャラになってしまうんだろうな…。
★4を付けたが厳密には4.5。