You can’t catch me(初回限定盤)
ご本人が飛躍的に大人っぽくなっていくのに比例して
楽曲も大人っぽさが増しています。
サウンドについては
従来の別世界感というものは影を潜め
シンガーソングライター的な雰囲気を感じました。
「マジックナンバー」と「秘密」を聴き比べてもらえれば
方向性も予測することができるかと思います。
全体の印象ですが
前作「かぜよみ」における「カザミドリ」は
アルバムそのもののイメージを決定づけるほど
圧倒的な存在感がありましたが、
本作はどちらかと言えば1曲1曲個別の印象を持っている作品で
それを「散漫」と受け取るか「贅沢」と取るのかは
聴き手次第ですね。
内容も女性的な感情を歌ったものが多いように感じ
かぜよみほど共感できませんでしたが
それはこの作品の個性であり、
女性の方は本作の方が気にいるかもしれませんね。
敢えてキツイ意見を言わせてもらえば
もうちょっと曲数を減らした方が良かったのでは?と思いますが
聴き込めば聴き込むほど馴染む感はあるし、
概ね「you can't cacth me」って言う感じの作品ですよ。
ついでに。
特典Live CDはDVD持っていれば必要ないと思います。
スネオヘアー(初回限定盤)
5曲目の「家庭に入ろう」が好きになれるかで評価が別れそうな気がします。歌詞が独特だし夫婦デュエットなので最初聴くのが不安でしたが、良い意味で箸休め曲なので普通に聴けて良かったです。11曲目の「さらり」はこれぞスネオって感じで好きです。
荒川アンダー ザ ブリッジ VOL.2【数量限定生産版】 [Blu-ray]
漫画も買っている私ですが、アニメ見たらたいして変わりが無くがっかり
オープニングはセンスが良く一見の価値はあるのですが・・・
声優陣も豪華ですが、あまり生かされてないような
原作と違うところは一発芸があるのですがつまらないです
村長のストラップだけでした、満足できたのは
アブラクサスの祭 [DVD]
この作品は玄侑宗久さんが書かれた小説が映画化されたものです。主人公は躁鬱を抱え込んでいる僧侶、浄念。インパクトが強い部分から始まる映画ですが、この後の流れは私としてはペースはゆったりとした話になっていきます。浄念は若い頃にやっていた音楽から音楽が忘れられず、常にノイズが聞こえるようになります。そしてその思いが強まり「この町でライブをやりたい」と切り出します。良き理解者である住職の玄宗でさえもこの町でとなると…と困惑してしまいます。心配して反対する多恵にお構いなしに次々と話を決めていく浄念。
そんな中、浄念にとんでもない衝撃的な事が起きます。その事をきっかけにかつて自殺未遂をした海へと行きます。その場所でギターをありったけかき鳴らし、再び自分と向き合う事になります。
自分のすべてを受け入れようという観念。
小説も素晴らしい作品です。しかし少し抽象的に感じられるかもしれません。主に精神面を描いた小説なのでそれを映像化するのは非常に難しいしことであると思います。しかし核の部分はぶれないし、しっかり描かれていると思います。1番大きな違いは小説では出てこない隆太という若き青年が出てくる事です。小説では書かれなかった、浄念と隆太とのふれあいもすごく良いです。
漠然としていて言葉では表現しきれない感情、感動、他人事には感じられなくなってしまう部分、改めて自分と向き合う事を深く考えさせられる作品です。
主演をつとめたのはミュージシャンのスネオヘアーさん。浄念の役をすごく繊細に演じておられました。感情の起伏も上手く演じておられ、感銘を受けました。スネオさんの紡ぎ出す音楽はいつも彼の世界観がありますが、見事に浄念の世界のライブシーンでまた圧倒され、役者として、ミュージシャンとしての2つの面をそれぞれにすごく楽しめる作品です。
決して派手ではありません。しかし心に強く残る作品だと思います。