暗殺の仕事を2度成功させたジェームズ・ボンドは"00(
007 カジノ・ロワイヤル ランキング!
007 - Casino Royale (2006) by David Arnold
全力で疾走、追跡するダニエルの姿が美しい。前作までならクルマでも、あるいは戦車でも乗っ取って追跡するところでしたからね。結論から言えば見応えがありました。賛否両論あるものの、路線をチェンジした時に酷評はつきものです。それよりもCGに頼ることなく、またボンドの内面の苦悩を描くなど、これまでになく質が高く、リアリティ溢れるアクションものとして評価できます。一方で、個人的にはMのジュディ・デンチの続投が「やっぱり007シリーズだ」という安心感を与えてくれました。ダニエル初作ですから、そういった部分が物語全体の安定感を醸し出していると思います。すぐにでも第二作を観たいと思います(というか第一作は完結していませんしね)。 007 - Casino Royale (2006) by David Arnold 関連情報
007/ジェームズ・ボンドは、映画ではたくさん見ていましたが、原作は、初めて読みました。いつか読んでみようと思い立って随分になりましたが、漸く読めたことで満足感は大きいです。「カジノ・ロワイヤル」は3度映像化されたそうです。3度目の、ダニエル・クレイグがボンドを演じた作品が原作に沿っていますが、時代背景を大幅に変更しています。脚色が抜群に上手いというのが原作を読んでわかりました。原作が書かれた頃は、東西冷戦ですから、相手はソ連のスパイということになります。これが強いんですね。西側陣営を公務員スパイと読んでいます。ソ連は、恐怖で操っているので、前に進むんだ方が安全なのだと。敵から飛んでくる弾は外れる場合があるけれども、後ろから飛んでくる弾は100%命中する。だから、ソ連のスパイは強い、と。ギャンブルを利用して、敵を沈めるというのがこの物語の面白さで、それに加えて、冷徹な凄腕の007が出来上がるまでが描かれています。小説は冒頭に物語の背景を読者に説明しますが、カタカナが多く、まだ007シリーズに慣れていないとそこが面倒な感じでした。そこを通り抜けると、最高のエンタテイメント小説を味わえます。これは嵌りそうです。 007/カジノ・ロワイヤル 【新版】 (創元推理文庫) 関連情報